ミニ四駆をコースで走らせる時、必要となってくるセッティングが「バンクスルー」。
バンクスルーとは、角度のあるバンクやスロープで効率的にブレーキを効かせるセッティング。
スロープなどではブレーキを効かせ、バンクでは減速しないようなバンクスルーが今のミニ四駆のセッティングには欠かせません。
✅この記事の内容
- 「バンクスルー」とは
- バンクスルーをするための方法
- バンクスルーの確認方法
この記事では、ミニ四駆のバンクスルーについて。
バンクスルーが必要な理由と、実際のセッティング方法についても紹介します。
ミニ四駆の「バンクスルー」とは、スロープとバンクの角R(角の丸み)の違いに合わせたセッティングになっています。
ミニ四駆コースの立体セクションとして使われるスロープとバンクでは、角Rが少し違っています。
バンクに比べてスロープの方がRがキツくなっているので、ブレーキの当たり方も変化。
そんなブレーキの当たり方の違いを利用したセッティングが、バンクスルー。
このセッティングにすることで、効率的に安定してコースを走ることができます。
そんなバンクスルーも、セッティングの方法はいろいろ。
ブレーキプレートを斜めに削ったり、ブレーキ自体を治具などで斜めにカットすることでも可能。

バンクチェッカーなどを活用することで、マシンを作る段階でバンクスルーの調整をすることもできます。
「バンクスルー」とは
スロープとバンクで「R」が違う
ミニ四駆の立体セクションでもある「スロープ」と「バンク」では、角R(角の丸み)が違っています。
現代ミニ四駆のコースは、バンクやスロープなどの立体セクションが当たり前のコースレイアウトになっています。
中でもコブのようになっている「DB(ドラゴンバック)」は、スロープを2つ連結したセクション。
「TT(テーブルトップ)」は、スロープ上りからストレートを挟んでまた下るセクションになってきます。
このように、コースアウトしやすいセクションにはスロープが使われていることがほとんど。
特にブレーキを取り付けた時、丸みの違う角Rによってブレーキの当たり方も変わってきます。

このバンクとスロープの角Rの違いは、ブレーキセッティングを調整する際に重要になってきます。
バンクの「R」に合わせるのがバンクスルー
ミニ四駆のブレーキセッティングで、理想となってくるのが「バンクスルー」になります。
3レーンコースの場合、一般的なバンクの角度は「20°」。
コースレイアウトによっては、40°バンクや60°バンクなどもあります。
しかしベースは20°バンクの組み合わせなので、Rの角度は同じになってきます。
そんなテクニカルなコースをコースアウトせずに完走するために必要なのが、バンクだけスルーできる「バンクスルーセッティング」になります。
逆にスロープやDBなどのセクションでは、コースアウトしないためにブレーキを効かせてマシンの速度を制御していく必要があります。
一般的な3レーンコースでは、バンクよりRのキツいスロープに対して当たるブレーキに調整。

この調整をすることで、スロープにだけ効くブレーキになってマシンの減速を最低限に抑えることができます。
バンクスルーをするための方法
MAシャーシはそのままでも可能
ミニ四駆のシャーシの中でも、MAシャーシはブレーキプレートをそのまま取り付けてもバンクスルーできるシャーシになります。
ミニ四駆のシャーシは、種類によって作りや形状が異なっています。
この角度に合わせてブレーキプレートを取り付けることで、バンクスルーすることが可能に。
実際にMAシャーシのフロント部分にブレーキステーを取り付けても、ちょうど良い角度になります。
取り付けたパーツは、皿ビス加工したFRPリヤブレーキステー。
MAシャーシのビス穴に合わせてFRPを取り付け、付属の2mmブレーキを貼っただけです。
ただ取り付けるだけでもブレーキステーに角度が付き、バンクでは当たらない角度に。

それでもスロープの角度では当たるので、MAシャーシではポン付けでもバンクスルーできていることになります。
MAシャーシについては、こちらの記事で紹介しています。
ブレーキプレートを斜めに加工
バンクスルーをするためのブレーキ調整には、プレート自体を斜めに加工する方法があります。
一般的なのは、ブレーキプレートをバンクに合わせて斜めに削る方法です。
これによって、ブレーキの貼り替えだけでバンクスルーが可能になってきます。
さらにプレートの高さや使うブレーキの厚みを変えることで、ブレーキの効き具合も調整可能。
ただしバンクのRに合わせた加工が必要なので、微妙な調整も必要になってきます。

プレートを削るための治具やバンクチェッカーなどをうまく利用することで、効率的に加工作業をすることもできます。
ブレーキプレートの削り方については、こちらの記事で紹介しています。
ブレーキ自体を斜めにカット
バンクスルーをするための方法としては、ブレーキスポンジ自体を斜めにカットする方法もあります。
ブレーキプレートを斜めに削ってバンクスルーする方法とは違い、ブレーキスポンジ自体を斜めにカットする方法。
ストッククラスやB-MAXなど、ブレーキプレートが加工ができないレギュレーションでも使いやすい方法です。
しかし、ブレーキスポンジを均等に斜めに切るのは思っている以上にむずかしいです。
ブレーキはほんの少しの当たり方の違いでも、マシンの走りに影響してきます。

なのでこの方法の場合、ブレーキカット用の治具などを使って精度の高いブレーキのカットをするのがおすすめです。
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ブレーキの斜めカットについては、こちらの記事で紹介しています。
バンクスルーの確認方法
実際の3レーンコースで確認
バンクスルーの確認方法としては、実際のコースでの確認がもっとも確実になってきます。
実際にバンクスルーが必要なのは、コースを走らせた時になります。
コースによって変わるレイアウトの中で、スロープやDBなどのマシンの着地点を調整。
さらに角度の異なるバンクでも、速度を落とさないようなセッティングが求められてきます。
特に走らせることが多いのは3レーンコースだからこそ、3レーン用のスロープや20°バンクに合わせた調整は必須。
スロープやDBからの着地の距離によっても調整は変わってくるので、レイアウトに合わせた適応が必要になります。
それでもマシンとしてバンクスルーの目安がわかっている場合、セッティングする上でも効率は良いです。

ブレーキの厚さや種類でだけ調整できるので、コースに合わせたセッティングも出しやすくなります。
ブレーキの貼り方については、こちらの記事で紹介しています。
バンクチェッカーを使って確認
バンクスルーできているかの確認には、バンクチェッカーによる確認もおすすめになってきます。
今では、バンクチェッカーもいろいろな種類が発売されています。
- 3レーン用の20°バンクを加工したもの
- 3Dプリンター製のバンクチェッカー
- ダイソーのコレクションボックス
まず確実なのが市販の3レーン用の20°バンクを買って、マシンが確認できるように片側の壁を切り取る方法です。
実際のコースで使われているのと同じコースなので、個体差を考えなければ精度は間違いありません。
次におすすめなのが、お店やメルカリで売っているバンクチェッカーになります。
今は多くの種類が発売され、中には5レーンコースのセクションに合わせたチェッカーも発売されています。
意外な確認方法としては、ダイソーのコレクションボックスを使う方法もあります。
本来の使い方とは変わってきますが、ケースのアーチの角度が20°バンクの角度と同じ。
精度的な部分は劣ってきますが、ある程度のブレーキの目安を確認することはできます。
バンクチェッカーは、種類によって精度や金額も変わってきます。

ただ精度の高いバンクチェッカーで確認をするほど、マシンとしてバンクスルーの再現性も高くなってきます。
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バンクチェッカーによる確認については、こちらの記事で紹介しています。
ミニ四駆のバンクスルー まとめ
ミニ四駆の「バンクスルー」とは、スロープとバンクの角R(角の丸み)の違いに合わせたセッティングになります。
ミニ四駆コースのスロープとバンクでは角Rが違っていることで、そんな角Rによるブレーキの当たり方の違いを利用したセッティングがバンクスルー。
逆に、減速したくないバンクではブレーキが当たらないように調整。
そんなバンクスルーも、セッティングの方法はいろいろ。
ブレーキプレートを斜めに削ったり、ブレーキ自体を治具などで斜めにカットすることでも可能。

バンクチェッカーなどを活用することで、マシンを作る段階でバンクスルーの調整をすることもできます。
コメント
Rは傾斜角ではない。
根本の理解が誤っているので内容に信憑性がない。
言葉の使い方が間違っていましたね。
貴重なご意見、ありがとうございます。