現在のミニ四駆で多く見かけるのは、ギミックバンパー。
特にマシンの傾きをいなす効果のある、ATバンパーを使っているマシンは多いです。
さらに公式大会のような5レーンのコースでは、コースの衝撃を抑えるスライドダンパーも必要。
そんなAT機能とスライドダンパーの2つを搭載したバンパーが、ATスラダンになってきます。
✅この記事の内容
- 2軸にすることで安定した稼働に
- 純正を使うことで、スラダンとしての精度も問題なし
- ATスラダンとしての動きの確認が重要
この記事では、フロント用として使える2軸のATスラダンを。
実際に公式大会で使ったバンパーの作り方を紹介します。
リヤ用はまた作り方が変わってくるので、別の記事で紹介しています。
公式大会ほど使っているマシンの多い、AT機能のあるスライドダンパー。
実用性の高いATスラダンも、市販のスライドダンパーを使うことでかんたんに作ることができます。
- リヤブレーキステーで、土台と稼働プレートを作成
- 稼働域を調整したプレートに、スライドダンパーを取り付け
- ビスが引っかからないようにすることで、しっかり機能
シャーシによっては、バンパー部分の形状が変わってきます。
しかしATスラダンの基本的な作り方としては、ほとんど同じです。
重要なのは、マシンがコースに乗り上げた時などにスムーズに復帰するような動き。
しっかり調整することで、実用的なバンパーになってきます。
1,2軸にすることで安定した稼働に
土台となるフロントのブレーキプレートを作成
FRPブレーキステーを2枚使って、フロントのブレーキプレートを作成します。
FRPプレートを2枚を、瞬間接着剤でしっかり接着。
今回はバンパーの位置に合わせて、リヤブレーキステーの穴を1つカットしました。
それに合わせて、不要なサイドもカット。
そこから、フロント用のブレーキとして使えるように加工。
バンクスルーを意識して、斜めに削っていきます。
ブレーキプレートの作り方については、別の記事で紹介しています。
最後に、皿ビスを通す部分に座グリ加工をしておきます。
商品リンク:タミヤ ミニ四駆グレードアップパーツ No.518 GP.518 FRP リヤブレーキステーセット 15518
ガタつきを抑えるためにシャーシと合うようにカット
ATスラダンの稼働部分も、FRPブレーキステーを使って作成していきます。
土台となるブレーキ用のプレートと、稼働するプレートの取り付ける穴の位置を確認。
今回使うのは、1番外側の穴になってきます。
シャーシと干渉してくる部分と、不要なサイドをカットしていきます。
この時にシャーシとピッタリ合うようにカットすることで、ガタつきを抑えることができます。
動かしたい方向へ3mmのドリルで拡張
次に稼働させる部分の穴を2ヶ所、ドリルで3mmの大きさに拡張していきます。
この時、動かしたい方向へ削っていく必要があります。
まずはフロント提灯と連動してスラストがかかるように、前方向へ斜めにドリルを。
次にバンパーが乗り上げた時などにいなせるように、左右斜めにドリルを入れて削っていきます。
穴の拡張が終わったら、スライドダンパーを取り付ける部分の穴を座グリ加工しておきます。
2,純正を使うことで、スラダンとしての精度も問題なし
使うのはタミヤ純正のスライドダンパー
今回スライドダンパーとして使うのは、タミヤから出ているスライドダンパーです。
自作のスライドダンパーでも作れますが、精度の面では純正の方が間違いありません。
今回JC2021用マシンで使ったのは、以前のマシンで使っていたカーボンのスラダン。
しかし今、カーボンのスラダンはほとんど出回っていません。
メルカリなどで手に入れることはできますが、割高になってきます。
カーボンと通常品番の違いとしては、重さや強度。
しかしATスラダンとしての機能としては、通常品番でも問題ありません。
商品リンク:タミヤ ミニ四駆特別企画商品 HG フロントワイドスライドダンパー用カーボンステー 2mm 95284
商品リンク:タミヤ グレードアップパーツ GP.469 フロントワイドスライドダンパー 15469
スラダンの上蓋と大ワッシャーで取り付け
稼働させるプレートに、スライドダンパーを取り付けていきます。
この時スラダンの取り付けに使用するのは、スラダンの上蓋だけ。
スラダンの下側は、バネが出ないようにマルチテープを貼り付けておきます。
さらにビスを通す時に大ワッシャーを挟むことで、スラダンとしての可動も問題ありません。
上蓋だけ使って取り付けた方が、フロントバンパーの位置が高くなりません。
ブレーキプレートとスラダンを、金バネで固定
次に、稼働させるスラダン部分とブレーキプレートを取り付けていきます。
ブレーキプレートに15mmの皿ビス。
そこへ2段アルミローラー用5mmパイプを入れて、稼働プレートを通します。
上からバネとメタル軸受け、最後にロックナットで固定します。
この時、バネの硬さを替えることでATとしての動きも変わってきます。
記事の中では、金バネを使用しています。
商品リンク:TAMIYA タミヤ 『 AO-1002 メタル軸受けセット 94381 』+『 AO-1034 ミニ四駆 スライドダンパースプリングセット 10305 』【2種セット】
商品リンク:AO-1046 ミニ四駆スライドダンパー2スプリングセット
3,ATスラダンとしての動きの確認が重要
ローラー用のビスが引っかからないようにする
ATスラダンとしてスムーズに機能させるためには、ローラー用のビスが引っかからないようにする必要があります。
今回フロントには、ミニ四駆キャッチャーを使用。
両方のビスの頭が隠れるように、長さや形を合わせてカットしています。
そのキャッチャーを、ブレーキプレートに両面テープでしっかり貼りつけ。
この引っかかり防止は、FRPやカーボンなどで加工して作っても大丈夫です。
コースの壁にビスがひっかかり、ATスラダンとして機能しなくなるのが1番の問題になってきます。
商品リンク:ミニ四駆キャッチャー (ミニ四駆ステーション/ブルー) 【ミニ四駆ステーション限定】
動きがいまいちだったら微調整
すべて取り付けたら、しっかりとATスラダンが機能するかの確認をしていきます。
ここの確認が一番重要。
いざコースを走らせた時に、ATとして機能するかどうかが全てです。
- スライドダンパーの動きは問題ないか
- ATとしてちゃんと動くか
- 稼働した時のスラストの入り方は問題ないか
もしバンパーの稼働がスムーズでない場合、微調整。
またフロントローラーのスラストが足りなければ、スラストがつくような調整も必要です。
フロント提灯と連動させることで、扱いやすい
フロントバンパーとして、ATスラダンはとても機能的です。
そして市販のスライドダンパーを使うことで、かんたんに作ることができます。
- リヤブレーキステーで、土台と稼働プレートを作成
- 稼働域を調整したプレートに、スライドダンパーを取り付け
- ビスが引っかからないようにすることで、しっかり機能
またフロント提灯と連動させることで、フロントローラーのスラストもしっかりついてくれます。
今回はこれまで使っていたフロント提灯とつけ替えることで、提灯との連動型に。
公式大会のような、ATバンパーもスライドダンパーも必要という場合。
2軸のATスラダンは十分使えるバンパー。
実際、コースアウトするマシンの多かったJC2021のコースを完走することもできています。
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