リヤバンパーとしてよく見かけるのが、コースに乗り上げた時などに復帰しやすいATバンパー。
そして公式大会のような5レーンのコースで使われているのが、スライドダンパー。
このATバンパーのような動きをするスライドダンパーがあれば、公式大会などでも使いやすくなってきます。
✅この記事の内容
- FRPプレートを使って、バンパーの土台を作成
- シャーシにスライドダンパーを取り付け
- アンダーガードを使って、確実に動くように調整
この記事では、リヤ用として使える2軸のATスラダンを。
実際に公式大会で使ったバンパーの作り方を紹介します。
フロント用はまた作り方が変わってくるので、別の記事で紹介しています。
現代ミニ四駆では使っているマシンも多い、AT機能のあるバンパー。
そこへ市販のスライドダンパーを使うことでかんたんにATスラダンにすることができます。
- リヤマルチとボールリンクのFRPで、ATの稼働部分を作成
- 加工したリヤマルチのFRPで、スライドダンパーを取り付け
- アンダーガードを加工して使い、ビスが引っかからないように
マシンによっては、いろいろと干渉してくる部分が変わってきます。
しかしATスラダンの基本的な作り方としては、ほとんど同じ。
重要なのは、マシンがコースに乗り上げた時などにスムーズに復帰するような動き。
柔らかいバネを使うほど、バンパーが動きやすくなってきます。
1,FRPプレートを使って、バンパーの土台を作成
シャーシへの取り付けは、リヤアンカーの時のまま
リヤ用2軸ATスラダンの土台は、リヤアンカーで作った時のプレートになっています。
アンカーの時は、真ん中のビス穴を使ってアンカーを取り付けていました。
今回は2軸のATスラダンなので、サイドの2つのビス穴を使用。
2軸にすることで、軸が1ヶ所の場合よりも安定してきます。
バンパーの土台プレートをそのまま使えるので、アンカーへの付け替えもかんたんになっています。
商品リンク:タミヤ グレードアップパーツシリーズ No.430 GP.430 FRP マルチワイドリヤステー 15430
ボールリンクのFRPを、3mmのドリルで左右に拡張
2軸の中心となってくるのは、ボールリンクマスダンパーに付いているFRPプレートです。
このFRPプレートのビス穴が、土台となるプレートのビス穴とピッタリ。
このATの軸となるビス穴2つを、3mmのドリルで拡張していきます。
この時、ATとして機能するように左右斜めに削っておく必要があります。
シャーシに取り付けた時にビスの頭が干渉しないように、皿ビス加工もしておきます。
商品リンク:タミヤ ミニ四駆グレードアップパーツシリーズ No.478 GP.478 ボールリンクマスダンパー (スクエア) 15478
リヤマルチステーを加工して、ATプレートとスラダンを取り付け
リヤはスライドダンパーを取り付けられるように、FRPのリヤマルチを加工して使用しています。
ボールリンクマスダンパーのFRPプレートだけだと、スライドダンパーを取り付けることができません。
なのでFRPのリヤマルチをカットして、ボールリンクのFRPと合わせて使用。
この時FRPリヤマルチで必要となってくるのは、ボールリンクFRPプレート用のビス穴。
さらにスライドダンパー取り付け用のビス穴です。
それ以外の不要な部分は、カットしておきます。
こちらのFRPプレートも、スライドダンパー取り付け部分を皿ビス加工しておきます。
商品リンク:タミヤ グレードアップパーツシリーズ No.430 GP.430 FRP マルチワイドリヤステー 15430
2,シャーシにスライドダンパーを取り付け
2つのFRPを瞬間接着剤で固定
スライドダンパー用として、加工したリヤマルチとボールリンクのFRPを貼り合わせていきます。
今回2つのFRPプレートを、ビスを通して瞬間接着剤で貼り合わせています。
最初はビスとナットで固定していました。
しかし取り付けていたナット分、バンパーに高さが。
さらにスライドダンパーを取り付けた時、干渉してスラストもかかってきてしまいます。
なので今回は、2つのFRPプレートをビスと瞬間接着剤で固定することに。
FRPプレートからはみ出した分のビスは、ダイヤモンドカッターを使って面一になるように調整しています。
市販のスラダンを使い、コースと接触する部分をカット
スライドダンパーとして使用したのは、フロント同様、タミヤ製のスライドダンパーです。
理由はフロントの時と同じで、精度が間違いないから。
この時も以前のマシンで使っていた、リヤ用のカーボンスラダンを使用しています。
フロントのバンパーと同じように、使わない13mm以下のビス穴はカット。
これは19mmのローラーを取り付けた時に、バンパーがコースの壁に接触しないためです。
あとはバネが飛び出ないようにマルチテープを貼り、大ワッシャーを挟んでプレートに取り付けていきます。
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商品リンク:タミヤ ミニ四駆グレードアップパーツシリーズ No.467 リヤワイドスライドダンパー 15467
リヤは柔らかくするため、黒バネを使用
スライドダンパーのプレートを、シャーシに取り付けていきます。
15mmの皿ビスをシャーシ側のプレートに通して、ナットで固定。
そこからプラローラーなどに使うツバ付きの真鍮を入れて、ボールリンクのFRPプレートを通します。
次に通すバネは、リヤのATスラダンは柔らかくするために黒バネを。
最後にメタル軸受けと、ロックナットで固定していきます。
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3,アンダーガードを使って、確実に動くように調整
ATの妨げになる、ビスの引っかかりをなくす
フロントのATスラダン同様、ローラーを取り付けているビスが引っかからないようにする必要があります。
ビスがコースに引っかかった場合、ATとしての動きの妨げになってくるからこそ。
フロントの場合は、ミニ四駆キャッチャーを切り出して全体的に貼り付けていました。
しかしリヤの場合は、ブレーキプレートやMSフレキのお辞儀防止ステーなどがあります。
キャッチャーを貼り付ける場合、これらを避けながらの形に。
なのでリヤでは、市販のフロントアンダーガードを加工して使っています。
商品リンク:タミヤ グレードアップ No.405 GP.405 フロントアンダーガード 15405
ビスも隠れて、フロントアンダーガードは使いやすい
今回リヤのビスの引っかかり防止のため、フロントアンダーガードを使用しています。
フロントアンダーガードの両サイド、薄い方をそれぞれ加工。
市販のフロントアンダーガードを使うことで、ビス頭がしっかり隠れます。
さらに形がコース復帰しやすいように作られているので、使いやすいのも理由です。
取り付けるビス穴を決めたら、リヤブレーキに当たらないような形にカットしておきます。
コースへの復帰しやすさと、スラダンの動きが重要
フロントと同じように、2軸のATスラダンとしての動きを最終確認していきます。
- スライドダンパーの動きは問題ないか
- ATとしてちゃんと動くか
- ビスの引っかかりはないか
リヤの場合も、ATバンパーとしてコースへの復帰しやすさが重要。
さらにスライドダンパーとしてのバンパーの動き。
リヤブレーキなどとの干渉や、引っかかりやすいようなムダな隙間をなくすことで、バンパー全体の動きもスムーズになってきます。
作り方次第で、マシンに合ったATスラダンにできる
市販のスライドダンパーを使うことで、かんたんにATスラダンは作れます。
特に現代ミニ四駆では、AT機能のあるバンパーを使っているマシンも多いです。
- リヤマルチとボールリンクのFRPで、ATの稼働部分を作成
- 加工したリヤマルチのFRPで、スライドダンパーを取り付け
- アンダーガードを加工して使い、ビスが引っかからないように
マシンによっては細かな部分の加工は変わってきますが、大まかな作りは同じになってきます。
重要なのは、マシンがコースに乗り上げた時などにスムーズに復帰するような動き。
柔らかいバネを使うことで、バンパーを動きやすくしたり。
市販のフロントアンダーガードを使うことで、かんたんに引っかかり防止を作れたり。
作り方次第で、それぞれのマシンに合った2軸のATスラダンを作ることが可能です。
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