- サンダー(THUNDER)って充電器は何?
- みんな使ってるけどどんな機器なの?
- 他の充電器と何が違うの?
ミニ四駆の充電器としても多く使われているのが、「サンダー(THUNDER)」。
電池の充放電や、サイクルモードでの電池管理。
ブレークイン機能をあるので、モーターの育成にも使える機器になっています。
✅この記事の内容
- サンダー(THUNDER)のレビュー
- アンチマターやリアクターとの違い
- 必要な周辺機器
- サンダー(THUNDER)の初期設定
- サンダー(THUNDER)の使い方
もちろん初期費用がかかる点や、入手がむすかしいなど気になる部分も。

そこらへんも含めて、実際にサンダー(THUNDER)を使っている感想をレビューしていきます。
商品リンク:【 Turnigy Reaktor 250W 10A 同型 】THUNDER (ブラック)
THUNDER 250W DCバランス充電器ディスチャージャー
- 入力電圧:DC10-18V
- 充電/放電電力:250w/20w
- 充電/放電電流:0.05-10a/7a
- Lipo/Lilo/Life:1-6s
- Nicd/NiMh:1-17s
- 鉛酸 (pb):2-24v
- 寸法:137x82x26mm
- 重量:340g
- 機能:充電 放電 モータードライブ
サンダー(THUNDER)の気になるポイント
安定化電源やホルダーが別で必要
サンダー(THUNDER)は実際の機械としては本体だけなので、購入してそのまますぐには使うことができません。
サンダー(THUNDER)の使用には、DC電源を必要とします。
他の充電器のような付属のコンセントも無いので、買ってすぐに使い始めることができません。
さらにモーターや電池の育成には、ホルダーも必要に。
「モーター用のバナナプラグ」や「充電用の電池ホルダー」も必要になってきます。
サンダー(THUNDER)は本体以外にも周辺機器が必要になってくるのが、他の充電器との違いになってきます。
他の充電器より初期費用がかかる
サンダー(THUNDER)は本体だけでなく周辺機器も揃える必要があるので、それなりに初期費用がかかってきます。
サンダー(THUNDER)本体の価格は、9000円前後。
これだけであれば、他のそれなりに機能の揃っている充電器と同じくらいの価格帯になってきます。
しかしサンダー(THUNDER)の場合は、電源やバッテリーホルダー、ワニ口クリップなども必要。
また電池の充放電のためのバッテリーホルダーや、モーター用のワニ口クリップも必要になってきます。

サンダー(THUNDER)を使って電池の充放電やモーター慣らしをしようとした場合、他の充電器よりも初期費用はかかってきます。
商品リンク:12V汎用ACアダプター
商品リンク:バナナプラグ付き 電池ボックス
商品リンク:赤黒みのむしクリップ + バナナプラグ (4mm)
サンダー(THUNDER)のおすすめポイント
本体の熱が電池に伝わりづらい
THUNDER(サンダー)で電池を充電するメリットは、電池に優しい充電ができることです。
他の充電器の場合、本体の基盤と電池用のスロットが一体になっているものがほとんど。
なので基盤の熱が電池に伝わり、どうしても電池も熱を持ってしまいます。
冷却用のファンなどで冷やしながらの充電をしていても、100%熱を持たせないのもむずかしい。
その点サンダー(THUNDER)で電池を充電した場合、バッテリーホルダーは本体に別で接続する形になっています。
これによって、電池が熱を持つことによる熱垂れやデルタピーク検知のズレもしづらくなってきます。

電池ホルダーが別になっていることで、電池を充電する時に熱を持たずに充電することが可能です。
ミニ四駆の電池管理については、こちらの記事で紹介しています。
「しぼり放電」が可能
サンダー(THUNDER)で電池を充放電する最大のメリットは、放電機能が優れている点にもあります。
一般的な充電器の放電の流れとしては、設定値まで放電が終わると一旦終了。
しかし放電後、また電流が戻ってしまう場合もあります。
そんな中サンダー(THUNDER)には、「Reduce(リデュース)」というしぼり放電機能があります。
サンダー(THUNDER)でしぼり放電を行うことで、放電後戻った電流をさらに抜き切ってくれます。
サンダー(THUNDER)の放電機能が優れているといわれているのは、このしっかりと電池の放電ができる部分になっています。
安定した電圧でモーターチェックができる
サンダー(THUNDER)を使うことで、安定した電圧でモーターのチェックや慣らしが行えます。
サンダー(THUNDER)ではモーター慣らし用のホルダーと機能を使うことで、モーターの慣らしも可能。
慣らし時間を設定することで、安定した電圧でモーター慣らしができます。
サンダー(THUNDER)の場合、他のモーター慣らし機のように出力電圧が安定しないということがありません。
モーターの回転数を測定する時も安定するので、より正確な回転数を把握することができます。
安定した出力電圧というのが、他のモーター慣らし機などとは違う部分。

サンダー(THUNDER)を使ってモーターの慣らしや測定をすることで、他のミニ四駆レーサーと同じ条件でモーターの状態を把握できます。
アンチマターやリアクターとの違い
サンダー(THUNDER)に似た機器として「アンチマター(ANTIMATTER)」や「リアクター(REAKTOR)」がありますが、どれも性能としては同じ機器になっています。
これらの機器は、もともとはアトランティスの製品。
現在では、サンダー(THUNDER)として商品が出回っています。
なので見た目や名称の違いだけで、機器としての性能は同じ。
実際に上級者や昔からミニ四駆をやっている人の中には、複数台使用しているレーサーもいます。

ただし2025年現在、サンダー(THUNDER)をはじめどの機器も入手がむずかしくなっています。
商品リンク:Charsoon ANTIMATTER 250W 10A+電池 ホルダー付
サンダー(THUNDER)に必要な周辺機器
DCジャック付きのACアダプターや安定化電源
サンダー(THUNDER)を使う上では、DCジャックを備えたACアダプターや安定化電源が必要になってきます。
サンダー(THUNDER)には、電源が付属していません。
他の充電器のようにACアダプターも付属していないので、別で用意する必要があります。
サンダー(THUNDER)用のACアダプターであれば、Amazonでも販売されているので入手しやすくておすすめ。
なので、6A以上の安定化電源が必要となってきます。

複数台使う場合や将来的に他の機器も追加する場合は、10A以上ある安定化電源の方が拡張性もあるのでおすすめです。
商品リンク:12V汎用ACアダプター
バナナプラグ端子のバッテリーホルダー
ニッケル水素電池の充放電を行う場合、バッテリーホルダーが必要となってきます。
ミニ四駆でサンダー(THUNDER)を使う理由のひとつに、電池の充放電があります。
サンダー(THUNDER)に使うバッテリーホルダーとしては単3電池対応のもので、バナナプラグといわれる端子で接続できるものになってきます。
ケーブルにも種類がありますが、サンダー(THUNDER)で使用する場合はある程度ケーブルの太い方が使いやすくなってきます。
商品リンク:単3電池充電クリップ (金メッキ バナナプラグ)
商品リンク:ストレート・バッテリーホルダー (単三・2セル) 2505U-2AA
アウトプット用のワニ口クリップ
モーターの慣らしや回転数の測定をする場合には、アウトプット用のワニ口クリップケーブルも必要です。
サンダー(THUNDER)は、ミニ四駆のモーター慣らしや育成にも使用します。
外付けのケーブルを使用することで、モーターやホルダーに接続して電圧をかけることが可能に。
モーターに使用する場合、モーターホルダーのターミナルなどをワニ口クリップなどで挟みながら使っていきます。
モーター側は、ワニ口クリップのケーブルが必要になってきます。

モーターの慣らしや回転数の測定をする際、直接モーターの端子を挟むよりもホルダーを使う方がモーターの端子を痛めないのでおすすめです。
商品リンク:赤黒みのむしクリップ + バナナプラグ (4mm) ケーブル 90cm
サンダー(THUNDER)に必要な設定
消音設定
サンダー(THUNDER)を使い始める時、まず初めにやっておいた方が良い設定が「消音」になります。
新品状態のサンダー(THUNDER)を起動すると、操作のたびにボタンの音が鳴ります。
この音がかなり大きいので、まず初めに音を消す設定をする必要があります。
- STEP1PROGRAM SELECT Settings
- STEP2Key Beep「ON」→「OFF」
- STEP3Buzzer「ON」→「OFF」
自宅で使うだけであれば、音がしていても問題ありません。
操作時の音は、他のレーサーの迷惑にもなってしまうためです。

なのでサンダー(THUNDER)の初期設定として、消音設定は欠かせません。
クーリングファンの設定
サンダー(THUNDER)では設定を変えることで、本体に取り付けられているクーリングファンの設定も変更できます。
クーリングファンの設定は、OFF、ON、AUTO(使用時のみ作動)の3段階。
- STEP1PROGRAM SELECT Settings
- STEP2Cooling fan「AUTO」→「ON」or「AUTO」
- STEP3Back light → 意味なし
クーリングファンを「ON」にしていた場合、電源と同時に常に回っている状態となります。
「AUTO」の場合は使用時にのみ作動しているので、「ON」や「AUTO」が実用的な設定になってきます。
ちなみにバックライトの設定については、サンダー(THUNDER)では特に変化ないので設定する必要はありません。
しぼり放電の設定
サンダー(THUNDER)を使う上でもっとも重要な設定が、しぼり放電の設定になります。
放電電流を最後の方で徐々に絞っていき、電池の容量を極限まで抜いてくれるのがしぼり放電。
サンダー(THUNDER)を使う1番のメリットが、この優れた放電性能です。
初期状態ではしぼり放電の設定が「OFF」になっているので、しっかりと初期設定をしておくことが必要になります。
- STEP1PROGRAM SELECT Settings
- STEP2Discharge reduse「OFF」→「ON」
- STEP3Discharge reduse「50%」→「15~20%」
初期設定のままではしぼり放電の機能を使えないので、サンダー(THUNDER)を使う上では必ず「ON」に。
あまり値が大きいと、電池の過放電にもなってしまいます。
なので「%」の設定としては、15~20%くらいが適切になってきます。
「電流(A)」と「電圧(V)」の設定
スペシャルモードの中には、モーター管理に関係する設定もあります。
電流(A)と電圧(V)の設定は、モーター慣らしやモーターの回転数の計測の時に必要となってきます。
- STEP1PROGRAM SELECT Special modes
- STEP2MOTOR DRV「10.0A」→「2.0A」
- STEP3MOTOR DRV「2.00V」→「3.00V」
電流(A)は、設定した値までは電気が流れ続ける設定です。
モーター慣らしなどでモーターがショートした場合に、過電流によってモーターが焼き付くのを防ぐことができます。
電圧(V)は、モーターに送る電圧の設定。
なので「3.0V」に設定しておくことで、他にサンダー(THUNDER)などを使っている人たちと同じ条件での回転数の測定が可能になってきます。

初期設定を変更しておくことで、使うたびに電流(A)と電圧(V)を設定する必要がなくなります。
サンダー(THUNDER)の使い方
充電
サンダー(THUNDER)をミニ四駆で使う場合、主に使われるのは「マニュアル充電」になってきます。
サンダー(THUNDER)の充電には、3種類の方法があります。
- Aut(オート):充電電流の最大値を設定。充電電流は、充電器側で自動で調整。
- Man(マニュアル):設定した充電電流のみで最後まで充電。別名「定電流充電」「リニア充電」。
- FORMING CHG(フォーミング充電):セル間のばらつきを抑えて充電。ピーク電圧までは定電流で、その後は定電圧充電に切り替わる。
ミニ四駆でニッケル水素電池のネオチャンプを充電する場合、主に使うのはマニュアル充電。
- STEP1PROGRAM SELECT NiMH battery
- STEP2NiMH CHARGE Man
- STEP3充電電流値を設定(A)
- STEP4ENTER長押しで充電スタート
充電中の画面には、「電池の種類」「電流」「電池の電圧」「充電中CHG」「充電容量」「経過時間」が表示。
設定した値までの充電完了や、STOPを押すことで充電終了となります。
放電
サンダー(THUNDER)の場合、設定した放電が終了後しぼり放電が始まります。
「放電カット電圧」は、ニッケル水素電池の場合は1セルあたり0.9Vが基本になります。
これより少ない値を設定した場合、電池が過放電に。
逆に値が高すぎても、電池を放電しきれていない状態になってしまいます。
- STEP1PROGRAM SELECT NiMH battery
- STEP2NiMH DISCHARGE
- STEP3放電電流値を設定(A)
- STEP4放電終了する時の電圧(カット電圧)値を設定(V)
- STEP5ENTER長押しで充電スタート
- STEP6放電完了後、しぼり放電開始
サンダー(THUNDER)の場合は、接続されているすべてのバッテリーの本数で値が決定。
なので、0.9V×2本で1.80Vに設定しておきます。
この時重要になってくるのが、サンダー(THUNDER)でしぼり放電の設定を行っているか。
設定として「ON」にしている場合、放電が完了後しぼり放電が自動的に始まっていきます。
しぼり放電中は「DSC」と「D>>」が交互に点滅し、電流値が減っていきます。
Discharge reduse の設定が「15~20%」になっているはずなので、0.15~0.20Aになった時点でしぼり放電も終了。
画面上に「DONE」という表示がでれば、放電が完了になります。
サイクルモード
サイクルモードとは、電池の充放電を自動的に繰り返してくれる機能になります。
ニッケル水素電池の場合、充電をくり返すとメモリー効果の蓄積によって電池内の容量が変化。
なのでしっかりと放電をしてから充電を始めることで、メモリー効果の影響を減らすことができます。
- STEP1PROGRAM SELECT NiMH battery
- STEP2NiMH CYCLE
- STEP3画面右上の数字が何回充放電をくり返すかのサイクル回数
- STEP4充電と放電の順番を選択
- STEP5充電の種類を選択、オートかマニュアル
- STEP6ENTER長押しで充電スタート
電池を使い始める前にサイクルモードを使うことで、眠っていた電池を起こすことができます。
「C>D」は、充電をしてから放電。
逆に「D>C」は、放電後に充電を開始する設定になります。
「INC」ボタンを押すことで、サイクル中にこれまでの充電した容量と放電した容量を確認することもできます。
モータードライブモード
サンダー(THUNDER)では、モータードライブモードで時間や電圧を変えることでモーター慣らしや回転数の測定ができます。
モーターの回転数の測定をする場合は、電圧を「3.0V」に設定。
任意の時間回しながら、アプリなどで回転数を測定していきます。
- STEP1PROGRAM SELECT Special modes
- STEP2MOTOR DRV
- STEP31min~240minまで時間を設定
- STEP4最大出力電流を2.0Aに設定
- STEP5モーターを回す電圧を設定
- STEP6ENTER長押しで充電スタート
モーター慣らしをする場合は、慣らす時間や電圧をそれぞれ調整していきます。
サンダー(THUNDER)の時間の設定や安定した電圧によって、モーター慣らしの際にも使いやすくなっています。

また画面にはモーターの消費電流なども表示されるので、モーターの状態や性能を簡易的ですが知ることができます。
モーター慣らしのやり方については、こちらの記事で紹介しています。
サンダー(THUNDER) まとめ
ミニ四駆用の充電器として、サンダー(THUNDER)はおすすめです。
サンダー(THUNDER)のおすすめポイント
- 電池の充電
- 放電としぼり放電
- サイクルモードで電池の管理
- モーターの回転数測定
- モーター慣らし
しかし基本の使い方を覚えてしまえば、電池の管理やモーターの管理もかんたんです。
ただしサンダー(THUNDER)は、決して初心者向けの機器ではないことには注意が必要。
必要な周辺機器も多く、初心者が使うには複雑な部分も多いです。

それでもある程度ミニ四駆に慣れた中級者以上であれば、サンダー(THUNDER)使うことでミニ四駆の幅も広がってきます。
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その他のおすすめ充電器については、こちらの記事で紹介しています。
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