方軸シャーシの中でも、後発組になってくるのが「ARシャーシ」。
シャーシの剛性や駆動の良さ、モーターや電池の交換のしやすさが特徴的なシャーシになっています。
ARシャーシは拡張性も高いので、無加工マシンとしての改造がしやすいのも特徴です。
✅この記事の内容
- ARシャーシマシンの種類
- ARシャーシのメリットデメリット
- ARシャーシマシンの改造例
この記事では、ARシャーシの改造について。
ARシャーシマシンの種類や、メリットデメリット。
実際の改造マシンと合わせて紹介します。
発売から時間が経っているARシャーシですが、拡張性や駆動の良さから今でも使われているシャーシになります。
ARシャーシのメリット
- 駆動がしっかりしている
- シャーシ剛性が高い
- 電池とモーターの交換が楽
ARシャーシのデメリット
- シャーシが重い
- メンテナンスのしづらさ
モーターや電池の交換が、シャーシ底面からできるなどの便利さもあります。
しかしシャーシの剛性からくる重さは、デメリットにも。
無加工で改造をしていく場合、マシンの重さも増してきてしまうのがむずかしい部分です。

それでも今話題の無加工マシンとして使う場合、駆動の良さは大きなメリットになってきます。
ARシャーシマシンの種類
※代表的なマシン例
フルカウル(一部REV)シリーズ
ARシャーシマシンとしては、「フルカウルミニ四駆シリーズ」が代表的になってきます。
ARシャーシのマシンとして多いのは、レッツ&ゴーに代表される「フルカウルミニ四駆」。
そして一部のミニ四駆REVシリーズにも、ARシャーシが使われています。
しかしフルカウルミニ四駆に代表されるように、マシンデザインとしての人気は高くなっています。

過去にスーパー1シャーシなどで発売されたフルカウルミニ四駆が、「プレミアム」としてARシャーシで発売されているのも特徴的です。
現在もARシャーシマシンは発売
発売から日が経っているとはいえ、今でもARシャーシのマシンは発売されています。
ARシャーシマシンでは、フルカウルミニ四駆のようなレーシングなマシン以外のマシンも。
ジョリージョーカーやサニーシャトルのような、トラックボディのマシンも発売されています。
また2023年12月には、ARシャーシの新商品としてミニ四駆オオカミ2も発売。

スターターパックにはマシンはもちろん、モーターとGUPもセットになっているので初心者にもおすすめなセットです。
スターターパックやオオカミ2については、こちらの記事で紹介しています。
ARシャーシのメリット
駆動がしっかりしている
ARシャーシの特徴のひとつとして、シャーシの駆動の良さがあります。
ARシャーシの作りとしては、今のミニ四駆シャーシの元になっている部分も多いです。
実際MAシャーシについては、ARシャーシの駆動の良さが活かされている部分も。
そんなARシャーシの駆動の良さは、その後発売されたFM-AシャーシやVZシャーシにも活かされているほど。

最新のシャーシと比較すれば劣る部分もありますが、それより前のシャーシに比べれば扱いやすいシャーシなのは間違いありません。
シャーシ剛性が高い
ARシャーシの駆動の良さは、シャーシの剛性があってこそになっています。
さらに電池やモーターのカバーをシャーシ底面から外せるようになっているので、他のシャーシに比べてもしっかりした作りになっています。
サイドステーもシャーシと一体になっているので、強度が高い。
サイドステー自体の剛性はもちろん、これによってシャーシの剛性も上がっています。

シャーシのAパーツなどには低摩擦素材を使用することで、摩耗や消耗に強い素材となっているのも特徴です。
電池とモーターの交換が楽
ARシャーシの特徴としては、モーターや電池交換の便利さがあります。
モーターや電池交換の際にボディを取り外す必要がなく、メンテナンスもしやすくなっています。
同じ方軸のFM-Aシャーシも、シャーシ底面から交換が可能です。
しかしFM-Aシャーシの場合はモーターだけなので、モーターと電池の両方を簡単に交換できるのはARシャーシだけ。
ただしカウンターギヤの交換については、シャーシ上部のギヤカバーを外す必要があります。

それでもボディを外さずにモーターや電池の交換ができるのは、マシンメンテナンスをする上でも便利になっています。
FM-A シャーシについては、こちらの記事で紹介しています。
ARシャーシのデメリット
シャーシが重い
ARシャーシのデメリットとしては、シャーシの重さがあります。
ARシャーシは剛性が高い分、作りがしっかりしています。
前後のバンパーも一体となっているので強度はありますが、その分シャーシとしての重さも。
同じ方軸シャーシで比較した場合、ARシャーシは123g。
「スーパーXX」でも、119gになっています。

マシンが軽いほうが速度が出やすいミニ四駆にとって、シャーシが重いのはデメリットになってきてしまいます。
メンテナンスのしづらさ
モーターや電池の交換が便利なARシャーシですが、細かい部分のメンテナンスでは使いづらい部分もあります。
- STEP1ホイールを外す
- STEP2シャフトを抜く
- STEP3クラウンギヤを外す
ARシャーシの場合、ホイールからクラウンギヤまで外すことでプロペラシャフトの取り外しが可能に。
モーターや電池カバーがシャーシ底面あるため、内部のギヤメンテナンスの場合は不便さが出てきてしまいます。
そしてARシャーシに使えるピニオンギヤは、黒の強化ピニオンギヤだけな部分にも注意。
このためタミヤのレギュレーションの中でも、ARシャーシのピニオンギヤは強化ピニオンだけとなっている点には注意が必要です。

ARシャーシはギヤ類の取り外しや使用可能なパーツの制限など、マシンのメンテナンスの面では不便な部分も多くなっています。
ARシャーシマシンの改造例
ストッククラスマシン
このマシンは、無加工での改造が基本のストッククラスに合わせて改造したマシンになります。
マシンのポイント
- ポリカボディ
- スライドダンパー
- ローフリクション+スーパーハードタイヤ
同じ無加工改造でも、ストッククラスとB-MAXの違いはポリカボディが使えること。
特にシャーシの重さがあるARシャーシの場合、ボディが軽くなることでマシン全体の重さを軽くすることができます。
さらにARシャーシのデメリットにもなってくる柔軟性については、フロントをスライドダンパーにすることでマシンの安定性を出しています。
スロープやDBなどでもマシンが安定しやすくすることで、コースにも収まりやすくなります。

そして前後のタイヤの種類を変えることで、方軸シャーシの力強さを活かすセッティングにしています。
ストッククラスマシンの改造については、こちらの記事で紹介しています。
リヤヒクオマシン
このマシンは、2019年に作成したリヤヒクオを取り付けたARシャーシマシンになります。
マシンのポイント
- リヤヒクオ
- 面タイヤ+ハーフタイヤ
- ヒクオ干渉部分以外無加工
ARシャーシが多く使われていた頃は、「リヤヒクオ」を使ったマシンも多かったです。
さらにマスダンパー部分に受けを作ることで、制振効果に違いが出ていました。
ただしARシャーシの場合、サイドステー部分が干渉する場合も。
サイドステーを加工すれば使えますが、シャーシの剛性や駆動面に影響は出てきてしまいます。

タイヤはフロントをハーフのハードタイヤにすることで、前後でグリップ力の違いを出していました。
提灯の種類については、こちらの記事で紹介しています。
ARシャーシの改造 まとめ
発売から年数を重ねているARシャーシですが、拡張性や駆動の良さから今でも使われているシャーシになります。
ARシャーシのメリット
- 駆動がしっかりしている
- シャーシ剛性が高い
- 電池とモーターの交換が楽
ARシャーシのデメリット
- シャーシが重い
- メンテナンスのしづらさ
モーターや電池の交換が、シャーシ底面からできるなどの便利さも魅力です。
しかし、シャーシの剛性からくる重さはデメリット。
無加工で改造をしていく場合、マシンの重さが増してしまうのが悩ましい部分にもなってきます。

ARシャーシを使う場合は駆動の良さがメリットになるので、あとはシャーシの重さをいかに工夫するかが改造のポイントになってきます。
コメント
県外行った時に見たようなマシンだなぁー
(ちなみに沖縄県に住んでいます。)
『ARシャーシ自体が、駆動の良いMAシャーシをベースに作られているのが特徴。』という文がありますが、ARシャーシが2012年、MAシャーシが2013年発売で、MAシャーシのほうがARシャーシよりもあとに発売されていますよ!
(MAシャーシはMSシャーシとARシャーシのハイブリッドなので、ARシャーシのほうが早く登場していないと矛盾しますし)
コメント、ありがとうございます。
確かに発売時期が逆になっていますね…
ご指摘、ありがとうございました。